第13回 オープンソースってどれぐらい流行ってるの?
今回は、オープンソースという概念自体がどれぐらいネットで検索されているのか、また各オープンソースがどれぐらい注目を浴びているのかを調べるために、Googleトレンドというツールをご紹介します。
GoogleトレンドはGoogleが提供しているサービスの一つで、指定したワードがどれぐらい検索されているのか、時系列、地域ごとに見ることができ、無料のマーケティングツールとして利用されています。
国内限定、2004年~2013年6月までの間という条件で、以下で指定した「ワード」でどれぐらい検索されたのかを調べました。
■「オープンソース」
2006年4月:100
2007年1月: 80
2008年1月: 65
2009年1月: 68
2010年1月: 58
2011年1月: 45
2012年1月: 30
2013年5月: 21
2006年4月がピークでこのピーク時を「100」とした場合、右肩下がりで検索ボリュームが減り、2013年5月時点では「21」と1/5まで下がっています。
主観ですが、オープンソースに興味がもたれなくなったのではなく、認知度が一般的になったため、改めてこのキーワードで検索されなくなったのではないかと勝手に思っています。
そして、日本で最も「オープンソース」というキーワードで検索している住人が多い都市、つまり「オープンソース」に興味があるのは女性に人気の「目黒区」で、次は町工場のイメージがある「大田区」というなんとも不思議な結果に。
さて次は、「オープンソース」というキーワードの時系列の比較ではなく、他のキーワードと比べてどれぐらい検索されているのか調べてみましょう。
IT製品の紹介サイトを運営するリクルート社のキーマンズネットが公開している検索ワードランキングに上位で出てくるITキーワード「BI」、「MDM」、「ワークフロー」、「ERP」を入力して、2013年4月時点での検索キーワードのボリューム比較を行ってみると、ITキーワードとの比較ではちょうど中間ぐらいの検索ボリュームでした。
「検索ワード名」:人気度
「BI」:80
「ERP」:41
「オープンソース」:35
「MDM」:28
「ワークフロー」:23
やはり「オープンソース」という言葉がそんなにマニアックなワードではないことがわかります。
次に、このコラムの第11回目、「オープンソースのインストール代行相場」で調べたオープンソースの種類で検索してみました。
「オープンソース名」:人気度
「WordPress」(ブログ):75
「Aipo」(グループウェア):4
「ECCUBE」(ECサイト):3
「MovableType」(ブログ) :2
「OpenPNE」(SNS):2
「WordPress」がダントツ人気ワードであることがわかりました。
そういえば、インストール代行費用を調べた際も「WordPress」が一番の格安相場でした。
これでは比較になりませんので、「WordPress」を除いて調べてみます。
(2013年平均)
「オープンソース名」:人気度:人気都市
「Aipo」(グループウェア) :73:港区
「ECCUBE」(ECサイト) :71:渋谷区
「Xoops」(ポータルサイト):49:ボリューム不足で表示不能
「MovableType」(ブログ):28:ボリューム不足で表示不能
「OpenPNE」(SNS):26:ボリューム不足で表示不能
※表記は「EC-CUBE」「XoopsCube」が正しいのですが、検索ボリュームの大きいハイフンなし「ECCUBE」、Cubeなし「Xoops」で測定しています。
こうして見てみると、グループウェアの「Aipo」が人気ですね。
特に港区に人気なので、法人がグループウェア導入のために検索しているのでしょうか。
次に「EC-CUBE」が渋谷で人気。渋谷にはウェブ制作会社が多いので、その影響かもしれません。
ちなみに以前調べた際のインストール相場の安い順は、以下の通りでした。
MovableType(10,690円)
Aipo(15,225円)
EC-CUBE(15,715円)
Xoops(16,900円)
OpenPNE(96,027円)
MovableTypeを除くと需要の高いオープンソースはサービス提供会社も多いので価格相場が下がり、インストールの相場も安くなっていると言えます。
同じジャンルのオープンソース製品で採用判断に困った時などに、今回ご紹介したGoogleトレンドで調べてみてはいかがでしょう。
比較検討しているうち、どちらがメジャーなものなのか。
今現在、人気が上昇しているのか、もしくは下降しているのか。
判断材料になるかと思います。